この記事の目次

  1. 業務効率化を達成できた本当のポイントは「教育」
  2. 現場を無視した業務効率化では効率化できない
  3. 自社事例も踏まえた業務効率化のポイントを3点上げます。
    1. ①本当のムダをしっかり把握する
    2. ②実際に作業する側とのコミュニケーションを取って進める
    3. ③コミュニケーションの効率化はしない
  4. まとめ

 

 

業務効率化を進めていると、予定通りに進まなかったり、逆に非効率的になってしまう場合があります。そのような悩みを抱えている中小企業様の参考になればと思い、前回と前々回で業務効率化の自社事例を紹介させて頂きました

 

 

当社で業務効率化を行った内容は、ざっくりと作業日報のIT化現場作業員への教育です。詳しくは上記リンクから各記事をお読み頂ければと思います。

 

自社事例で伝えきれなかった事があるので、補足としてこの記事を書く事にしました。ずばり、業務効率化はITを導入して終わりでは無いということです。求める結果を出すならば、時間を掛ける行動をしなければなりません。当社事例の「現場作業員への教育」という行動です。

 

 

業務効率化を達成できた本当のポイントは「教育」

 

「教育」というと少し堅苦しいですね。言い換えるならば、「業務効率化の必要性について理解した上で行動するように説得すること」を行ったということです。自社事例の話で言うと、ただ単に「作業日報の入力に時間が掛かってムダだからこの作業日報の報告用ツール使え」という事ではありません。

 

根本的な問題は、様々な作業が邪魔をして帰宅時間が遅くなっているという事でした。この様々な作業の一部に作業日報の入力作業があったため、ここをIT化し効率化を図ったわけです。つまり、作業日報のウェブフォームは単なる業務効率化のツールでしかありません。補助するものですね。

 

なので、業務効率化において重要なのは実際に作業をする人間であるということになります。

 

どのように教育したかは業務効率化の自社事例-行動編-で書きましたが、ここは時間を掛けました。毎日、実際に行動できるようになるまで声を掛けたり。話し合ってコミニュケーションを取り、理解してもらうようにしました。

 

IT化した作業日報も同じくです。入力しやすいかどうかから始まり、メール報告するときにどのような機能があれば使いやすいか、どのタイミングで選択項目などのメンテナンスをかければ、現場作業に負荷が掛からないか、など、実際に入力する人間の声を拾えるだけ拾って形にしていきました。そして、それに合わせた運用方法を計画し、入力や報告をしてもらうように声掛けを行いました。

 

作業日報の作成作業を行う上でも注意したのが、現場作業員とのコミュニケーションを図ることです。現場作業員と事務員では見えているものが違います。その見えているものの違いを埋めることができるのがコミュニケーションです。本音の機能改善の要望が出てくるようになります。そして、それに努力して答えて、社内とはいえ、信用を勝ち取って行く作業が必要でした。当時入社したばかりだったので、なおさら自分からコミュニケーションをとるように心がけていました。

 

教育とはいえ、コミュニケーションの上に成り立つお互いの仕事に対する理解というものが、業務効率化を進める側と業務効率化される側に必要な事だと実感した自社内の業務効率化です。

 

しかし、慌てて業務効率化を行う事例が多いため、次の様な問題が生じやすいのも事実です。

 

 

現場を無視した業務効率化では効率化できない

 

この記事を書くきっかけにもなった事ですが、知人の勤める会社で働き方改革の名の下に業務の見直しが行われ、営業職で働く知人の仕事負担が増えたという話を聞きました。

 

行われた内容を簡単に説明すると、ある部門が専門で行っていた業務が見直され、各営業職員が今まで行っていなかった作業を行わなう事になったそうです。ただ、営業職員としての作業は見直されずそのままなので、ただ単に仕事量が増える事になっています。

 

結果として、その会社で働いている営業職員のモチベーションは下がり、退職希望者が増えているそうです。正直、なんの為の業務の見直しだったのか分かりませんね。

 

とはいえ、働き方改革を進めなければいけない現状、こういった状況はどの企業でも起こりうる事です。働き方改革を実施する期限の存在がそうさせるのですが、業務効率化を急ぐあまり、現場で実際に作業する人間を無視することで起こってしまいます。

 

そうすると、業務のバランスが悪くなるだけで無く、知人の職場のようにモチベーションの低い社員が増え、生産性が悪くなります。そして、業務の抜けやミスが出るようになり、顧客や取引先からのクレームが出やすくなります。それに拍車を掛けるように、退職希望者が増え人手が不足し、さらに各個人の業務のバランスが悪くなります。

 

こういったことは想像に難しくないでしょう。結果的に、業務効率化どころかマイナスになって行きます。それを回避するのはやはり、業務効率化を推し進める側と作業する側のコミニュケーション量です。先の知人の例で言えば、業務見直しの理由を伝え、増える業務内容についてのヒアリングを行い、すりあわせを行えればここまでの不満は出なかったかもしれません。言い換えれば、コミュニケーションを取る時間を効率化したと言えるかもしれませんね。

 

これは、効率化してはいけないものを効率化したと言えます。業務効率化を進める段階でのコミニュケーションの削除もそうですが、実際に業務を始めた段階でも増えた業務のためにコミュニケーションを取る時間が無くなっているとも考えられます。

 

「急がば回れ」じゃないですが、業務効率化をする上でコミニュケーションを図ることは決して避けてはいけないことが分かります。時間と労力が掛かる行動ですが、業務効率化が達成された先の利益を考えると、かける価値はあります。

 

自社事例と知人の例から業務効率化をバランス良く進めるポイントをまとめます。

 

 

自社事例も踏まえた業務効率化のポイントを3点上げます。

 

 

①本当のムダをしっかり把握する

 

 

自社事例では、早く帰るために仕事を残して帰らせるでは無く、仕事の中でムダとなっている作業に集中して改善をしていた事がわかると思います。

 

業務自体を無くす(仕事をやらずに帰ること)ことをすれば、例えば翌朝の作業が増えて現場到着時間に遅れる事が頻発するようになったり、逆に朝の時間が1時間早くなるだけになり、結果意味のない効率化になっていたでしょう。

 

作業の中で本当にムダになっている部分を改善しなければ、業務効率化は達成できません。そして、困った事に実際に作業している側や内容を把握してる側では気付きにくいのも、本当のムダとなっている作業です。是非、他の部門や第3者を利用して把握するようにして下さい。

 

 

②実際に作業する側とのコミュニケーションを取って進める

 

 

これは知人の例ですね。実際に作業する側とコミュニケーションが取れていない状態で業務効率化を進めると、逆効果になってしまいます。

 

実際に作業する側に変化を加える理由を理解してもらうと共に、行動できるように助ける必要もあるでしょう。その中で、業務効率化を実施するべき本当のムダを提示することができれば、実際に作業する側も納得しやすいかもしれません。

 

もちろん、これには無理な業務効率化によって生産性を低下させないという意味も含まれています。双方にとって意味のある業務効率化にしたいものです。

 

 

③コミュニケーションの効率化はしない

 

 

業務効率化を行う目的は、労働生産性を上げ会社に利益をもたらすことです。それには実際の作業による労働生産性の向上と、それ以外の付加価値労働生産性を上げる二つの意味があることは、以前の記事で説明しました。そして、業務効率化を行うことで本来利益を上げる作業に集中出来るようにすることができます。

 

そして、利益を上げる作業を加速させるのが、付加価値労働生産性の向上です。付加価値労働生産性はいわば脳内作業が主になってきます。企画や顧客対応のための戦略作り、従業員が同一の品質を保てる方法を考えることなどです。

 

そのために必要なのは、コミュニケーションではないでしょうか?会社の信念や理想、戦略からそれた方法では、利益になったとしても一時的なもので終わる可能性が高くなります。人によって相手に対して言うことが違ってくる原因にもなりかねません。もちろん、意見の出ない無意味な会議でも継続して、コミュニケーションを取りましょうということではありません。必要なコミュニケーションは、何かしらのツールに置き換えて効率化する必要は無いということです。

 

一つだけ注意するとすれば、決裁権の分担による効率化とは意味が違うので注意して下さい。決裁権の分担による効率化については過去記事に書いています。

 

 

まとめ

 

 

今までに書いた記事と重複する内容がありますが、コミュニケーションについては書いていなかったので、今回書きました。

 

業務効率化を達成するための参考にして下さい。

 

最後に、本当のムダの話を書いたので、あのホリエモンさんがyoutubeで話している事が参考になるかと思うので、紹介させて頂きます。

youtube ホリエモンチャンネル:テレワークによる働き方改革がすぐそこにきてます

考え方や分析を効くと、なるほどなとなります。もちろん、ホリエモンさんらしい極端な言い方なので、真に受けるというよりも考え方が参考になるという意味です。

 

 

株式会社 東建工業-インターネット事業部-では、今回の記事のような業務効率化のご相談もお受けしておりますIT化するべき部分の洗い出しなどでお悩みの方は是非、下記問合せフォームよりお問い合わせ下さい

 

 


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