目線の先を想像させる写真の配置【人物写真による読者の誘導】
人物写真の効果や扱い方について書いている記事も、今回で3つ目となりました。
簡単に復習すると、
①人物写真には読者の注意を引きやすく、ホームページやページ上で取り扱って居る内容の印象を変えられる効果があること。
②人物写真の効果を上げるには、記事の目的とターゲット(想定している読者)に合った写真を使う事。
という内容です。
今回の記事では、以上の効果を踏まえて、更に一歩進んだ人物写真の使い方を考えて見ます。
それは、写真に写っている人物の「視線」を使用し、読者を誘導する方法です。
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相手の目を見て情報を収集するのが「人」です。
人物写真にも色々と種類がありますが、読者の注意を引きやすいのは、被写体の顔が写っている写真であることは、前回までの記事で説明しました。
それは、人間が他人の顔から多くの情報を得ようと、本能的に注意を向けてしまうからだということも説明しました。
そして、人の顔の中で一番情報を持っているものが「目」です。
ことわざでも「目は口ほどに物を言う」というのがあるくらいです。
他にも、心理状態を表すものとして、会話中の目の動きを見るということも言われます。
なので、人間は無意識のうちに多くの情報を得ようと、目に注目します。
そして、目のもっている情報の中で、相手が誘導されてしまうものは、「視線」です。
家族でも、恋人でも、子供でも、友人でも、相手が何を見ているか気になったことはありませんか?
その視線の先にあるものを、自分も確認してしまった経験は無いでしょうか?
確認しなくても、「何を見ているのかな?」と気になったことはありませんか?
これが、目の持つ誘導させる力です。
人物写真にも目が写っていれば、必ず「視線」が存在します。
その「視線」の方向や写し方によって、何らかのメッセージを伝えることができます。
なので、人物写真で表現されている「視線」をうまく利用すれば、写真を使用する効果を更に上げ、文章の内容を届けやすくなります。
では、実際にどのような効果を「視線」により生み出せるかを見てみましょう。
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読者に向けた「視線」の効果
読者に「視線」を向けるということは、被写体が正面を向いているということです。
こういった写真が使われているのは、企業の代表挨拶で使用されていたり、採用ページの担当者や既に働いている方々の写真などでよく使われています。
WEBページでは無くても、雑誌のインタビュー記事でも使われています。
これは、企業理念や求める人物像、または、自分の主張など、被写体となった人自身が、読者に伝えたい重要なメッセージであることを伝えるために、読者と目が合うような写真を使用しているということです。
書いてある文章に気持ちが乗るという言い方でも良いかもしれません。
メッセージ性を強くする事ができるので、ホームページや記事に対する印象を作ることも出来ますし、記事を読んだ後の行動への後押しを促すこともできます。
また、目をアップにし「視線」をよりはっきりさせることで、さらに力強い印象を与えることが出来ます。
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「視線」で「時間」を操作する
実際の時間を巻き戻したり、早めたりする事はもちろんできません。
ここで言う操作とは、視線による「時間」のイメージを読者に伝えることです。
良くある分かりやすい例が、子供の写真です。
子供を左下に配置して、「視線」を右上方向に向けた写真です。
このような写真を見ると、明るい、未来への希望のような印象を与えることが出来ます。
なので、「視線」の先には、前向きなメッセージが配置されていることが多い印象を受けます。
なので「視線」が右を向いている写真は、読者が「未来」をイメージしやすくなります。
逆に「視線」が左を向いている写真は、「過去」をイメージしやすくなります。
「過去」をイメージすると、背景にある歴史や歩みなどの重厚感を演出しやすくなります。
「伝統の製法」とか、「受け継がれる職人技」といった表記で使用すると、さらに効果的です。
また、「過去」のイメージから、達成感などの演出にも使えますね。
一つ注意があるとすれば、未来と過去は真逆のイメージであるということです。
未来は前向きな印象を与えられるのでポジティブなイメージですが、過去は逆にネガティブなイメージを与えかねません。
使い方によっては、読者に想定していたこととは違う印象を与えてしまうので、使い方には注意しましょう。
とはいえ、ネガティブな印象は、注意して欲しい事と言い換えられるので、注意喚起の表記で使用することは考えられます。
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「視線」による「誘導」を行い、メッセージ性を強くする
視線を正面、つまり読者に向けることで、メッセージ性を強く出来る事は書いたとおりです。
今度は、その「視線」を読者に見て欲しいコンテンツの方に向けてみましょう。
「視線」のある人物写真で一番効果的な使用方法が、実はこの「視線」による「誘導」なのです。
最初の方に書いた、「この人が何を見ているか気になる」という効果を使い、自然と読者の視線を見て欲しい方向に「誘導」します。
例えば、こんな感じです。
このように、写真に写っている人物の「視線」の先にボタンを配置する事で、読者にどのような行動を取って欲しいかを伝える事が出来ます。
この効果については、様々な実験が今までにされてきていますが、被写体の人物よりもその「視線」の先に注意が集まりやすいという結果が実証しています。
読者の視線が自然と被写体の視線の先に集まっているということですね。
先ほどの画像では、ボタンにしましたがキャッチコピーなどの文章にすれば、伝えたいメッセージとして強く印象に残す事も可能です。
効果が高い分、使用する写真や使用するページは良く選ばなければなりません。
効果があるからと全ての使用する画像で誘導を考えると、読者は選択肢が多くなり迷ってしまいます。
また、ターゲットとなるページ読者の共感を得られるような被写体で無ければ、そもそも画像自体に興味を持たないかもしれません。自然と読者の目には入りますが、伝わるメッセージ性は弱くなります。
補足:好感を持ってもらいやすい、人物写真の被写体は?
性別、年齢、場合によっては国籍も関係無く、読者に好感を持ってもらいやすい被写体があります。
それは、赤ちゃんの写真と女性の写真です。
赤ちゃんの持っている、全体的に丸い特徴のフォルムから、かわいらしさや守ってあげたいといった気持ちを持つのは人類共通の印象のようです。
ベビー用品の広告では良く見かけますが、赤ちゃんが写っている写真の目線の先に、製造業者や販売業者のメッセージが添えられていたり、親の立場の読者に対し「赤ちゃんは〇〇を求めています」のようなメッセージを投げかけたりしています。
また、赤ちゃんと言えばこれから先に無数に広がる未来のイメージも持ってもらいやすいので、先に書いた時間の印象作用と合わせて、企業(というより技術の方が良さそうですが)の将来性を伝えることも出来るでしょう。
女性の写真については、安心感を与える効果があるため、好感を得やすい被写体と言えます。女性特有の曲線のあるフォルムにより、安心感を生み出す効果があるそうです。
また、男性も女性も、女性に対してはあまり威圧感や不快感という警戒心を持たないという心理作用もあるようです。
実際、読者に信用してもらいたかったり、ボタンを押したり問合せをする事に対し安心感を持って欲しいというページでは、女性の写真が良く使用されています。
作成するページの内容や、掲載する製品のイメージに赤ちゃんや女性が合うのであれば、積極的に使用するのも有りだと思います。
無理に使ってしまうと逆効果になる場合もあるので、見極めは大事です。
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まとめ
人物写真は、モノや風景写真のように記事の雰囲気や印象を作るだけではありません。
これまで書いて来たように、読者に対し何らかのメッセージや取って欲しい行動を伝えることも出来ます。
どのような人物写真を使うのが良いかを判断する材料が、作成するページを読んで欲しい読者。つまり、「ターゲット」が誰か?ということになるわけです。
効果的なホームページの運営をするために、記事で使用する写真にも一貫性を持たせることで、自然と掲載している情報への信頼度が高まり、自社への信頼に繋がって行きます。
この「ターゲット」については、過去に書いた記事でも決めるべき理由について書いていますので、よろしければご覧下さい。
ターゲットも含め、ホームページ作成前に考えておく3つのことにつていはこちらからどうぞ!
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